電話かける

院長Column02

あたまの神経痛

院長コラム

院長コラム

あたまの神経痛

耳の後ろ、あるいは耳の上の頭に数分毎ないし1日に数回ビリッとした感じがする。針で刺されたような、あるいは電気が走るような感じがする。これは大変だと病院を受診したら、医者から「頭の神経痛です」と言われた。「頭に神経痛ってあるんですか?」「恐い頭の病気の前触れではないですか?」

院長コラム院長コラム

私の外来でよく受ける質問です。
このような頭痛を後頭神経痛といいます。頭痛の痛みはおおまかにいうと、耳から上に線を引き、前の方は三叉神経という脳神経、後ろの方が首からの神経(頚神経)が何らかの原因で刺激され感じます。
前者でおこる神経痛では顔が痛くなり、三叉神経痛(あるいは顔面神経痛)として有名ですが、後者でおこる神経痛はあまり知られていません。
後頭神経痛は頭に近い首の骨の変形やヘルニア、また筋肉などの炎症でおこることが多いのですが、それ以外にも風邪や中耳炎の後、固いものを枕にした後でおこることがあります。
脳の下の部分や首の上の方の血管の病気や腫瘍でおこることもありますが非常にまれです。
症状は特徴的で、耳の後ろ、頭のつけね、側頭部などに瞬間的(だいたいは1秒以内)な痛みを感じます。
頭痛とはいうものの浅いところに感じる痛みで、範囲はちょうと10円玉ぐらい、そこの髪の毛を触るとビリビリした感じがすることもあります。
治療はビタミン剤や鎮痛剤の投与が行われますが、痛みの強い場合には、テグレトールというてんかんの治療薬を処方することがあります。
またどうしても薬が効かない場合には後頭神経に局部麻酔薬を注射することもあります。

院長コラム院長コラム

多くの場合は一過性で、投薬で数日から数週間で良くなりますが、後頭部や首の付け根の違和感、手のしびれなどがある場合、痛みが長引く場合、繰り返しおこる場合には、その原因を確認するための検査が必要になります。
病院にかかるコツは、問診時に指で痛む場所を指し、浅いところで感じる瞬間的な痛みだとはっきりと言うことです。

(琉球新報 平成14年4月 うちなー健康歳時記)

Back

PAGE TOPPAGE TOP